第27緑化地区

フリーイラストレーター七片藍のブログ/第27緑化地区

想像は菜種のように

朝まで仕事をしていて、ほんの少し仕事に目処がつきました。
消化する数が多ければ多いほど、資料が少ないほど作業は難航します。

私の仕事は、おもに「現実には存在しないもの」を視覚情報(絵)にすることですが、
この「現実には~」というものは、人間にとって非常にあやふやなものです。
 
モンスターを構成する要素は、既存の動物などが大半です。
その組み合わせによって作られ(伝承の上では「生まれ」)ていて、
多くは分解してみると数種の実在動物に落着させることが出来ます。

モンスターは、他者とイメージを共有することで成り立つ存在と云っても良さそうです。
かえって「何もかも(本当に)見たことが無いもの」であると、
受け取る側としては、どこに立脚して理解すれば良いのか分かりません。
妥協点を模索していくことも、モンスターを描く上では必要であるように思います。

例として面白いのはカーバンクルです。
これについては「明言されていない」ことによる難しさがあります。
スペイン人が大航海時代に南米で発見したとする未確認動物です。

・額(ひたい)に赤く輝く宝石状の器官がある小動物

これに付随して「この宝石を手にした者には幸運が訪れる」と云われ、
しかし誰も捕まえたことがなく、小動物であること以外は謎なのだとか。

捕まえられたことがないのに幸運になるとは───という点は置いておくとして、
こうしたモンスターを視覚化するにあたって他者と共有できるものは少ないです。
発見された「彼」は幼生だったかも知れませんし、頭に生傷のあった猿だったかも。

このように情報が少ないモンスターを視覚化する場合、
多くは大昔に「多分こうだろう」として描かれた挿絵をもとに描き出すとか、
あるいはその場で作り出してしまうこともでき、着地点はそれぞれです。

しかし「何だかそれっぽい」と思わせるには相応の理由が必要ですから、
イラストレーターという仕事の都合上、刷り合わせが重要になって来ます。
描いた本人だけが認識できれば良いという話ではないからです。

姿について殆ど言及されていないものに「姿を与える」にはどうしたら良いか。
今回の仕事でも同様のモンスターが居て、悩んだ割に納得の行くものは描けず、
まさしく「ない袖は振れない」と云った感じの作業でした。

そんなことを明け方まで続けると、耳からピーッと音を立てて蒸気が出る気分です。
それでも寝て起きれば、イメージが「ここ(脳)から出せ」と云っているようで、
まだ何か出来ることはないかと考えあぐねる夜が始まります。

胸から一本の腕が突き出ている……?
なんですかそれは。
突き出ているのは右腕? 左腕? 肘から? 肩から?

う~ん……。
  1. 2011/08/26(金) 20:21:07|
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