この日は巾定規(はばじょうぎ)を買いました。
クッションフロアの裁断に使う、透明アクリル製の寸詰まりで分厚い定規です。
以前から買うつもりでいましたが、幾つかの理由で二の足を踏んでおりました。
紙とは異なり、同じ一枚でもクッションフロアは"厚み"が障害となります。
たとえば壁際ぴったりに切るためカッターを真一文字に走らせると───
・厚みで摩擦が増して刃を取られる。
・シートにシワが寄って蛇行しやすい。
・刃の角度によって正確な寸法に切れない。
───特に3番目が厄介です。
壁際はカッターの刃を垂直に立てることが難しく斜めから入れますが、
すると角度によって「切るべき線」が前後して寸法が狂うわけです。
・角度が浅い───刃が上反りして断面が目立ったり、僅かに寸法が大きくなる。
・垂直に近い───厚みの分だけ後退することを知っておかないと隙間が生じる。
巾定規はカッター刃の角度が45度になるよう作られているほか、
直角部分に丸みがあり、僅かに円(1/4)を描くようになっているため───
・丸みが平面に戻る時、切断面の角度が垂直に近くなる。
・裁断後の寸法に前後分が少なく作業感が反映されやすい。
───こうした利点があるわけです。
自作も可能でしょうが透明なので床面に書いた印に合わせるのも容易で、
こうした利点から、時間短縮と作業の簡便化を優先するのも賢い選択でしょう。
買うか迷っていたのは、コーナーカッターと呼ばれる便利な道具もあり、
これは壁にドン付けして走らせるだけで切れる優れものだからです。
ただしプロでも使う高価な代物で、安い物すら数千円から。
柱を迂回したり角に合わせたりといった縦横を交える裁断のほか、
2枚目からの接合部、シートの模様合わせで全体的な難易度が高い。
道具で楽ができるなら……と考えるのも自然なことでしょう。
もともと先月末に買った地ベラを使っての裁断も可能ですが、
こちらは角度が任意で、力加減により大きくシワが寄って失敗しやすいとか。
結局ローコストで抑えて来た姿勢に立ち返り、巾定規の購入に踏み止まりました。
ようやく今後に購入するものは接着剤関係だけというところになり、
ここからの作業が"見た目"に直結することもあって緊張が増します。
現状でやるべきことは全て済ませておきたい。
まずは型紙かな。
- 2023/03/07(火) 23:59:00|
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