この日は手掛けている本業で7割戻しが確定しました。
簡単に説明すると、基本部分のほかは全て直しが必要になった状態。
これは……今までに指示された全てのリテイク(やり直し)で最も大変です。
仕事に関する詳細を書けないのは依然として変わりませんが、
ぼかして云えば"昔の描き方"に戻した上で、さらに骨太な表現にするもの。
私の描き方は、もともと線画+着彩という形でした。
スマホ向けの仕事が最盛期であった頃、よく"差分"という要素が発生し、
作品の一部(または大部分)に変更を加えて差別化を図る手法です。
分かりやすい例としては、まず大して特徴のない人間を描いたとして、
素手から手甲を装備した絵にするだとか、頭に角を生やすとか、
腕を一組追加───といった具合にです。
「まる一枚を描くよりは手軽な"もう一枚"」として一般的な手法ですが、
上記を例にとって線画が加わると───
(1)もともとの線画(ただの人間)
(2)差分そのものの線画(手甲部分の線画)
(3)上記2つを自然に見せるための修正線画(繋ぎ目の部分等)
───こんな感じに、着彩前の段階で(2)と(3)が必要になり、
特に(3)は不自然さをなくす必要が生じて手間が増えるのです。
これを解決するため当時から線画を必要としない描き方に改めましたが、
十年後の現在に至り、あえて線画が必要な手法を頼まれたわけでした。
何事も、慣れてしまった後に"戻す"のは結構な労力です。
自分では「こうかな?」と思っていても不十分だったりして、
そのたびにリテイクが発生するため、拘束時間は延びる一方。
終わらない仕事はない……頑張れ私。
- 2022/09/16(金) 23:59:00|
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