この日は副業の現場にてベテランの一人が辞めることになりました。
私と同じ九州の生まれで、ご本人いわく「もう治らない」という訛りと、
物腰が柔らかく、現場作業に協力的かつ献身的な70代の人物でした。
数年前のこと、強引な管理者と揉めて一旦は辞めたのですが、
管理者の交代に伴って交渉が入り、約一年ぶりに現場復帰。
今年3月で辞するはずが、新たな人材の募集が空振り続きだったことと、
夏の繁忙期を控えたこともあって、就労契約を延長すること四度。
私と同じくリフトマンで居残り組の一人でもあったため、
ここ1年ほどは「〇曜日は残るから明日はよろしく」と、
二人の間でのみ示し合わせ、とても良い関係だったと思います。
私が現場で最も信頼かつ尊敬していた人物なので、
個人的に餞別がわりの品を渡し───
「ひとつだけ、お願いしていいですか?」
「なに?」
「一緒に写真を撮らせください」
「俺と? あっはは、そりゃ構わないけど」
───私の宝物になりそうな一枚を撮らせていただきました。
休憩なしの就労契約で、現場では8時になれば正社員がなだれ込み、
早朝組の補助員は、クモの子を散らすように自宅か会社に向かうため、
ゆっくり話す機会なんてないし、お別れにしても数分のことです。
明日からは来ないと考えると、とても残念でならない。
先日の社外運転手にしても、こうした短い挨拶が精一杯。
とにかく今は、じっくり骨休めしていただきたいです。
- 2022/07/15(金) 23:59:00|
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