この日は、翌日に控えた大事な用について少し気が重い状態でした。
我が家は既に父が他界しており、葬儀は長男の私が喪主を務めましたが、
長男は家長に次ぐ者として代理の役目を負います。
何の話かと云うと、じきに妹が結婚することになっているため、
明日は私が父の代理となって相手方の家族と顔合わせをすることに。
人生の折り返し地点を過ぎた、くそ独身の私が父の代理とは。
つい、現場に来ていた他社のトラックドライバーに零してしまいました。
私より9つ年上ですが転職して間もないそうで、敬語で接してきます。
「そーりゃ大役ですねぇ、しっかり務めないと?」
「こんなのばっかりよ長男なんて、喪主だ何だって」
「まぁ宿命ですなぁ」
「そんで今日は雨でしょ、明日は顔合わせなのに雲行き大丈夫かなって」
「いいじゃないスか、『雨降って地固まる』ですよ!」
「! そう伝えておきます」
聞けば、ご本人も遅い結婚だったのだとか。
「うちも遅かったね、女房が40で、もう子供もいるけど」
「お幾つの時でした?」
「俺が48の時」
「えー! 親父と一緒だ!!」
結婚するのは私ではありませんが、
この人と話したことで気が楽になりました。
妹に恥はかかせまい。
- 2022/03/26(土) 23:59:00|
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