先週はワクチンの副反応で寝込んでいたこともあり、
あれこれ用事が溜まっていたので、午前中から駆け回っておりました。
その道中にて、ついでなので寄り道をすることになり、
とある施設にて無料提供されている籾殻(もみがら)を調達していたところ、
同じ目的の方々が次々と現れ、ちょっと賑やかになりました。
この施設は山中にあるため、不要な籾殻は施設外に放棄されます。
同行した母も含め、全員が出入り口付近の新しい籾殻を搔き集める中、
私だけ、10メートル離れたところに堆積する場所へ行きました。
「(よし、思ったとおり)」
出入り口付近は、皆が回収するため間もなく量が少なくなり、
施設側も嵩(かさ)が減ったところに籾殻を積み上げます。
よって新しい籾殻を積んでは減らし、減らしては積むの繰り返し。
私が欲しかったのは、離れた場所で雨風にさらされた古い籾殻です。
新しい籾殻は分解が遅いため、堆肥化するまでに1年近くかかりますが、
夏の熱気と水分、カブトムシの幼虫が住み着いたことで分解が進んでいる。
出入り口からは遠いため誰も持って行かない。
ちょうど腐葉土と同じくらいに分解されていたので、
水分を含んで重たくなるものの、こちらを調達することにしました。
私一人だけ中身が黒っぽい袋を重そうに担いでいると、
見知らぬ小母さんが「それは何?」と聞いてきました。
「あっちで採れるやつですよ、腐葉土みたいになってます」
「そ……れは、そっちのほうがいいわねぇ?」
すると、なんだなんだと他の人たちも集まって来ます。
「なんでここだけ?」
「誰も取らないんで、ここだけ放置されて分解が進むらしいです」
「いい色だなぁ!」
あっと云う間に、出入り口付近から人影が移りました。
「この袋なら多めに入るんじゃない?」
「無理だよ」
「行けそうだけど?」
「そうじゃなくて、重くて運べないんだって」
そろそろ帰ろうとする私と母の後ろで、そんなやり取りが始まっていました。
- 2021/10/26(火) 23:59:00|
- 菜園
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