昨日のようにベランダに出ると、いつも通りスズメの鳴き声がして、
はいはい子育てを知らない邪魔な独身は消えますよ……と思い、
そうは云っても巣が気になるので見たところ───
「(おいぃぃぃぃぃ!)」
───巣の下にはスズメのフンや巣の材料が落ちたりしますが、
妙に大きいなと思ったら、巣の材料ではなくスズメのヒナでした。
まだ羽が生え揃っていません。
この日、ベランダの床は日照りで30℃に近い。
当然ながら放っておけば干からびて死にます。
まず最初に考えたことは……「素手で触れてはいけない」。
衛生的な問題を始めとして、ヒナに人間の匂いが付着する点です。
野生の世界では、人間が触れたと分かった時点で親に見放されることも。
大急ぎで修繕作業用の手袋を装着。
それから外に居た母に声を掛け、続いて脚立を用意。
巣は、屋根瓦と雨樋(あまどい)との隙間にあって見えません。
下からではヒナを戻しづらく、上からでは雨樋に落としてしまう。
脚立に乗り、お尻を押す感じで巣に導くと……潜り込んで行きました。
歓声のような兄弟ヒナの鳴き声と、泣きそうになる母。
この時に気づいたのは、後ろで鳴いている親鳥のさえずりでした。
かなり独特な濁った声で、恐らく私を威嚇しているのでしょう。
それが証拠に、私が急いで部屋に引っ込むと鳴き声は止みました。
ただし気になることがある。
・付着していた人間の匂いを嫌って、親鳥か兄弟に蹴落とされる?
・匂いの件で親鳥に疎まれ、給餌の対象から外される?
・兄弟に苛め抜かれて衰弱死。
……心配だけど、どうにも出来ない。
ヒナの数にもよるのでしょうが、スズメの給餌は一日に300回ほど。
道理でベランダに出るたび親鳥に出くわすはずです。
十数分後には給餌が再開され、数時間が経った今も問題なし。
───神様の思し召しに期待しよう。
- 2021/05/14(金) 18:37:01|
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