私より少し若い現場仲間が、珍しく早く帰りたがりました。
彼も現場に居残って残務を片付ける面子の一人ですが、
十年選手で勤務期間は私より先輩で、口数の少ない大男です。
誰かが早く帰ろうとすると「誰が帰っていいと云った」とか、
「たまには働け」と、軽口を交えたやり取りも今や普通のこと。
そんなに早く帰りたがる理由を尋ねてみたら───
「今日は誕生日なんですよ」
「え、そうだったんだ」
───何か寄越せとばかりに手を差し出すので、バチンと叩いて返す。
「いってぇ! 荷物が届くんですよぉ、PlayStation5」
「おぉ~……許す、早く帰りなさい」
「でも夕方にも現場に出るし、遊んでるヒマないかもなー……」
「今どうなの、システムアップデートとか……すぐには遊べなさそう」
「あれは夜中に寝てる間とかじゃないですかね」
「そうか、うちは一番新しいゲーム機でもXBX360だな」
「俺はPlayStation2から一気に5、ですよ」
「そりゃ飛んだね」
これ以上にないような笑顔で帰って行きました。
よほど楽しみにしていたのでしょう。
ゲームか……年齢もあるけど引っ越してからご無沙汰だな。
- 2021/04/19(月) 22:33:59|
- ゲーム
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0