夜明け前から終日の雨になり、昨日の植え付けで正解でした。
それにしてもよく降る……まるで梅雨時のような降り方です。
副業に出ると、私より若い女性の現場仲間と同じ時間に到着します。
しどけない顔で私が挨拶したところ───
「ちょっと七片さん! 濡れちゃいますよー!」
「いや、僕は平気だけど」
「そんなこと云わないで入ってくださいって」
───と、事務所まで傘に入れてくれました。
道中は50メートルもないのに、しょぼくれた中年に優しい方です。
この人は、ほかに2つも仕事を掛け持ちしていて頭が下がります。
娘さんを育てているそうで、その娘さんは絵を描くのが好きらしく、
過去に私がイラストレーターであると明かしたので相談されました。
「小学生か、ほんと女の子って先々を見通してるよなぁ」
「『大人になったらイラストレーターになるの』って」
「まぁ親としては気になる、そりゃ心配で当たり前」
「なんですよ……どうです? 好きにさせとくべきですかね」
「僕は独学で、大学に行ってないし参考にならないかな」
「はぁー、絵の仕事って美大の人とかだと思ってました」
「誤解されがちだけど、『絵が描ける』ってのは資格みたいなものだよ」
「うん……?」
「資格があることと、いい仕事をするか、社会人として信用に足るかは別でしょ。
納期を守らない、まずいと知ってて放置する、詰まると逃げる……色々」
私は会社員が合計8年程度、食い繋ぎのアルバイトが1年、絵描き専業が13年、
そして現在は兼業3年───ツギハギだらけで褒められたもんじゃない。
でも会社員時代は良い経験であり、"ため"になりました。
「うん、うん」
「だから何年か会社員を続けて、義務と責任を徹底してからでも遅くないと思う」
「やっぱり……ですよね、ですよね」
何らかの指標になれたことを祈るばかりです。
- 2021/04/17(土) 20:03:05|
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