副業先の上司に「指をどうしたの?」と尋ねられました。
「電動カンナで、こう、スカッと……」
「やめて」
「おがくずと一緒に、どっかに飛───」
「やめてやめて! 俺ダメなんだってそういうの!」
指の件で尋ねてきた人の中では、最も強い拒否反応でした。
その一方、壁の再塗装はクリア塗装を施さず一旦は完了とし、
養生(マスキング)を剥がすことにしました。
壁の再塗装は全てが完了ではなく、まだ4割くらい残っています。
家具を移動させないと続行できないので、ひとまずの終点です。
やるべき作業は他に幾らでもある。
さて、養生テープを剥がすにあたっては注意が必要となります。
「終わった終わった! ベリっとやるぞ!」とは行きません。
養生は、ペンキを塗らない箇所を保護するのが目的であるわけですが、
塗りこめたペンキは「塗った箇所」と「塗らなかった箇所」をまたぎます。
つまり塗装面と養生テープは塗膜で繋がっているのです。
これを乱暴に引き剥がそうとすると、つられて塗装面を剥がしかねません。
そして、今回この工程で分かったことがありました。
もともと壁紙が貼ってあるものの、これが非常に古く変質しています。
水分を含ませて剥がそうにも、恐らく下地はファイバーボードなので、
ベコベコに変形させる可能性があり、今回は"壁紙の上に塗装"しました。
しかし(事後に分かったことですが)この手法には問題があります。
シールを剥がす時、シールの上からアルコールなどを浸透させ、
糊をふやけさせて剥がしやすくする───あの方法。
それと同じことが、この塗装を終えた壁でも起こっています。
シーラーやペンキの成分が古い壁紙に浸透して接着剤を軟化させ、
今回の塗装を「壁紙を剥がしやすくする処理」にしているわけです。
危うし、危うし。
塗装面と養生テープの境目にカッターナイフで切れ込みを入れ、
完全に分断できる状態でなければ剥がしてはいけない。
結果ちょっと失敗したものの、大半は上手く剥がすことが出来ました。
あとは廻り縁などに付着した塗り損ねを除去するだけです。
これはこれで面倒な作業になるのですが……。
とにかく、大きな作業の一つが終わったぞ。