10月───今日から消費税10%。
それはそれとして本業からの帰り道、歩道に奇妙なものを発見しました。
何かと云うと、蟹(カニ)の死骸です。
大きいと思うかどうかは「どこで見つけたか」が影響するのか、
私は大きいと感じ、まして地元の歩道で見かけるなど異常と判断します。
体長は、脚を含めた横幅で表せば15cmくらいでしょうか。
これ以上に轢き潰されるのを見過ごすには忍びないので、
街路樹の根元に寄せて埋葬のかわりとします。
カニは山の中でも居ますが、近所の山では見たことがありません。
無事に車道を2本も横断したとは思えず、昨夜の雨が原因だったのか。
眠っていて気付きませんでしたが、短時間ながら激しい雨だった様子。
最初は雨よりも"落とし物"の可能性を考えました。
誰かが食用の小蟹を購入し、発泡スチロールの箱で持ち帰ったものの、
梱包が甘くて隙間から落ちたものが……という筋書き。
しかし、それも誤りであろうと思える理由が数時間後の電話です。
「用水路の水が引いてて、いっぱい魚が死んでるの」
「そこそこ雨が凄かったらしいけど、そうか導水停止だ……」
「あぁ! まだ生きてるのがいる!」
「そっちに行くから」
実家前の、幅2メートルに満たない農業用水路は暗渠化の途上です。
10月になると導水が止まり、濁りが迫って酸素が減ります。
下流へと落ち延びねば死んでしまうのです。
そうした理由から採集して移動させたりもしましたが、
それが早々に引っくり返って白い腹を見せているとは?
母のもとへ行くと、もはや水位は10cmもありません。
既に一匹の魚を捕獲してバケツの中───しかし元気がない。
手のひらに収まる小魚の無残な姿が、数メートル間隔に点在します。
体長20cmを超えるフナが1匹、10cm程度も1匹、アブラハヤらしき2匹、
それぞれ助けるため掬い上げた後、"彼"を見つけました。
「……カニだよ、あれ」
「えぇ?!」
この用水路でカニを見るのは初めてで、驚くくらいには珍しい。
赤みがなくグレーに近い色で、大きさは朝に見たものと同じくらい。
一目で同じ種類なのではと判断しました。
下流では大きな川に繋がっているので、そこまで自転車で運んで全て放流。
導水さえ止まっていなければ放っておいても下って行ったことでしょうが、
ここまで水位が下がり、まして死骸が増える傾向では間に合いません。
朝に死骸を見て、昼に生きている姿を見るとは。
やはり雨と導水停止が理由でしょうか。
ちなみに、モクズガニという名前らしいです。
- 2019/10/01(火) 23:59:00|
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