副業が繁忙期に差し掛かった頃、何人かのアルバイトに外国人男性が入り、
初日は上司が出勤していない日だったので、少し作業を補助しました。
気を良くしたのか欠かさず挨拶をしてくれるようになっています。
お歳は50代くらい。
背が高く、見た目は「カッコいいおじさん」という感じ。
残念ながら後日に正式な持ち場が決まり、話す機会が減ったものの、
母国のブラジルと関係ありそうな話題は……と考えた時、
ふと思いついたのが野菜のことでした。
「ビーツって食べます? えーと、ポルトガル語ではベテハバ?」
「そうそうベテハバ」
食べ慣れている人に尋ねたいこともありました。
鉄分が不足しがちな女性に勧められる野菜であるため、
我が家で口にするのは、主に「食べると調子がいい」という母くらい。
「スーパーでも見たことないし、食べる機会は?」
「缶詰をインターネットで注文するよ」
「缶詰のがあるんだ……うちの畑で作ってるんです」
「ベテハバを? すごいね!」
「それで、いつ収穫すればいいのかと思って───大きいのは不味い?」
「うーん……小さいと味が濃いからサラダね、大きければ調味料と鍋物」
「なるほど、大きさによって違う料理に使うわけか……」
「そう、サラダは薄く切って、コショウと……あとオリーブオイルね」
「オリーブオイルかぁ、お袋に提案してみよう」
そうして八月に入って最初の週末に出勤した際、収穫をお分けしました。
シフトの都合で週末にしか会えず、翌週に「美味しかった」と感想があり、
その次の週末、今度は私が出勤日を尋ねられます。
「じゃあ月曜日と火曜日には来てる! ね?」
「? はい」
そうして本日、仕事上がりの少し前に呼ばれました。
ご本人は出勤日ではないため、わざわざ出社して───
「こっちこっち」
「なんでしょ」
「はい、女房が山梨に行ったから、お土産」
───桔梗屋の信玄餅をいただきました。
「おぉ、信玄餅! これ大好き」
「本当に? 良かった」
思いがけずの返礼に驚いたものの大変うれしいことでした。
……が、この日は帰る時間になって雨が降り始めた挙句、
ずぶ濡れで帰宅してシャツを脱ぐと、背中側に覚えのない真っ白な縦断。
「あぁ、くそ、やられた」
大きさ的に考えて、鳩(ハト)のアレです。
雨の中だったので道中では全く気づくことなく走っていました。
あまつさえ雨中を畑の草むしりに勤しんだのに、午後はカラッと晴れました。
運は「往って来い」だなぁ……でも信玄餅おいしいから気にしない。
- 2019/08/20(火) 00:00:00|
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