やっと直近の仕事(本業)が描き上がった……と思いたいです。
間違いなく、これまでの案件では最高難易度でした。
もう一度やれと云われたら2倍の原稿料か納期が欲しい。
小動物の大群、ムカデの脚、蛇のウロコ、チェーンソーの刃。
これらに共通して思いつくのは「数が多い」ということですが、
仕事の上では、省略が利かないこともあるストレス要素です。
16日の記事にも書いたとおり、ここ数日の私を苛む作業でした。
仕事の絵は、説明的な格好や構図というものが好まれません。
戦いや生活といった動作の様子を思わせるものが良く、
突っ立ったままの人物を描くことはないわけです。
すると、例えば巨大ムカデなら上から見た図を描く機会がなく、
なんとか「こちらに向かってくる様子」や「暴れ回る様子」が必要で、
そうすると、無数の脚は頭部から尾部までに変化が入ります。
関節の曲がり具合、角度、そして光の当たり具合や影の入り方……。
それぞれの脚はバラバラに動いたほうが「それっぽい」のか、
連続して少しずつ変えることで「美しく」したほうが良いのか。
そこに胴体が重なったりすると、隠れて見えなくなる部分も増えます。
隠れる前後の変化が大きすぎると不自然に見えますから、
その変化量を調節する必要もあるわけです。
そして実際に描くのは脚1本ずつ。
凝ったデザインであれば、なおさら時間が掛かる。
「あ・あと一日だけお待ちいただけますか?」
「はい、こちらこそ工数を予測できず申し訳ありません……」
発注側も「この絵は**日くらいかな?」等々概算するようですが、
そこを計り切れなかったりすると予定通りに行かなくなります。
こういう時のために余裕をもって日程を組むわけですね。
本日15時までのつもりが、提出できたのは16時台……衆寡敵せずと知るべし。
- 2019/07/26(金) 23:59:00|
- 日常
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0