副業での作業中、現場仲間の知人から告げられました。
「あんたのお袋さん家、ベランダでハンガーを盗んでる奴が居たぞ」
「えっ?」
この人は、もともと母の仕事で関わっていた人です。
副業の現場で母の知人であると分かり、とても良くしてもらっています。
この人が居なければ、とっくに副業を辞めてしまったかも知れない。
そんな人の云うことだから、それなりに確信があっての発言であるはず。
「昨日くるっと自転車で走ってたら、ちょうど通りかかってよう。
サーッと入ってくから様子を見てたんだ。
ハンガーは、ハリガネで出来たやつな」
「ふんふん」
実家は、隣の自治体にいる老婆から長年の嫌がらせを受けています。
真っ先に疑ったものの、これまで人目につく手段で何かされたことはない。
大抵は根も葉もない噂を立てられ、事後に誰かの口から聞くことばかりです。
「で、バサッと逃げた先で器用にハリガネをほどいてやがった」
「……」
「カラスが」
「は?」
逃げた先は近所の美容院で、その屋根でハリガネを弄んでいたようです。
巣作りに利用できそうな形に整形してから山へ飛び去ったとか。
カラスって本当に知能が高い。
思わず現場にて二人で大笑いしてしまい、同じ調子で母に話したところ、
目を丸くしてベランダへ行き、「たしかに減ってる!」と叫びました。
云われてみれば、10年くらい前にも驚いたことがありました。
1メートルほどの枝をくわえ、重そうに低空飛行しながら飛ぶカラス。
枝は接地していたので「くわえて飛ぶ」と云うより引きずる感じ。
ゴミ捨て場で食料を調達し、利用できれば人間すら欺く。
そんな彼らが、私は嫌いになれません。
- 2019/04/05(金) 23:59:00|
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