ここしばらくの生活環境で、ちょっとした変化がありました。
私は同じアパートに住んで24年目ですが、築年数は35年を越えており、
当時なりの近代的な住環境も今となっては一昔前といった感じです。
よくある2階建ての作りは、途中で色々と手が加えられたこともあり、
開放的な佇まいとなった反面、車道を通るトラックの騒音がけたたましく、
しばしば窓を閉め切っても友人との会話が聞こえないことがありました。
そんなアパートは玄関先が暗く、日没後に帰宅すると鍵穴すら分かりません。
「『鍵穴を探すための明かり』を点けるには鍵を開ける必要がある」という、
さらにドアを閉じると点灯したまま忘れがちなものでした。
過去に一度だけ、大家に「通路灯を設置して欲しい」と頼んだことがあります。
貧乏人としては賃貸物件の維持管理費なんて分かろうはずもないので、
精一杯に「なにとぞ」と丁重にお願いした記憶があります。
そうして玄関灯が必要なくなるほどに明るい通路灯が設置されました。
玄関を通り越してベランダ側の窓へと届くほどの明かりは、
それまで玄関灯に使っていた白熱電球より白く、ちょっと冷たい感じ。
通路灯を設置したのは正確に云うと現在の大家です。
元大家の御子息にあたり、この物件を相続したとか。
先日、通路灯について再び頼んでから半月ほど経っての設置でした。
では元大家に設置を頼んだのが「いつ」なのかと云うと───
(七片の脳裏に浮かぶ様々な思い出……お花畑と地獄絵図……キラキラ)
・
・
・
(自転車の修理が日没後にまで及び、薄暗い玄関灯の下で作業もした……)
(ダイソーで買った100円のセンサーライトを設置……すぐ壊れた……)
(結局は指先で鍵の形を記憶して判別できるようになった……)
・
・
・
───22年前。
私が入居して半年くらい経った頃の話です。
数日前、通路灯は白熱電球に似たオレンジ色の照明に変わりました。
玄関灯と同じ色となり、ますます玄関灯を使うことはなくなりそう。
そんな、22年越しで設置された通路灯を見上げて私が思ったこと。
「…………そう」
心底もうどうでもいい。
- 2018/11/22(木) 23:59:00|
- 日常
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0