ネットの記事で、昭和の生活や家電について扱っていたものを見ました。
私もいい歳なので、現代の子供が一見すると機能さえ分からない品や、
小型化や複合化が加速する前の品が思い出に多いです。
ことに音楽を聴く目的の機材は世代交代が激しかった時代で、
安価に入手できるラジカセ類は機能や性能も様々でした。
そんな中、好きな音楽を録音して聴くための手段として、
ラジオやテレビの放送中に内臓マイクで録音する……というものがあり、
家族の話し声や物音を取り込んで台無しになるという話も多くあります。
昔の我が家では、とくに父がそうでした。
「おい、ちょっと静かにしてろ」
「(またか……)」
こうした事態を避けるには外部入力を利用して録音すべきですが、
ラジカセの装備も機器によってまちまちで入力手段がなかったり、
またはケーブルを購入するという知識がなかったりと様々です。
これと並行してヘッドホン端子(プラグ)の「半挿し」もあります。
録音状態や機器仕様といった要因から片耳しか音が鳴らない場合、
プラグを半分くらい挿した状態では両耳で聴こえるというもの。
現在と違うところは、こうした諸々の問題が解決しづらいことで、
ある程度のオーディオ知識が持った人でないと分からなかったり、
原因を調べるにも手段が限られるという点です。
よって大抵は偶然の産物として「半分くらい挿せば両耳が聴こえる」とか、
安価な中古品が豊富に出回っていたこともあって買い換えで解決しました。
そうしたことを思い出すにつけ、既に自分も古い人間の一部となっていて、
自覚しないまま歳を経るのだろうと、遠い目になったりします。
<<おい、ちょっと静かにしてろ>>
こういう発言の理由が分かる人も、いずれ居なくなったりするのでしょうか。
あるいは別の形で残ったりして。
実家のカセットテープ、まだあるかなぁ。
- 2018/01/18(木) 23:59:00|
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