母の散歩に付き合った道中、除草作業をしている高齢主婦の方に会い、
道行く先が行き止まりであること、すぐ後ろに畑があることを知らされました。
しかし、ちょっと地形が変わっています。
畑は、町工場の裏手にある空き地のような場所。
私たちが会話している場所は、そこから80cmくらい低い畦道(あぜみち)。
畦道は表通りから緩やかな傾斜で下り、この高低差を作っているようでした。
しかし、もとの地面より高くするには嵩(かさ)を増す必要があります。
空き地に作られた畑の土は砂を多く含んだものでした。
「上手く育たなくてね」
「水はけは良さそうですけど、たしかに難しそう」
「そう、水はけだけはいいの」
土と砂の違いは有機物が含まれるかどうかです。
そして砂は保水力に乏しいため、野菜の根は水を吸い上げにくくなります。
堆肥や残渣を仕込むなり、有機物を含ませて土壌改良を図ることも出来ますが、
もともとの土壌に砂が多すぎるのか、野菜を育てるには厳しい様子。
路面に張り付いたガムのように、ぺったりと盛り上がりのない畝が物語ります。
それでも野菜を育てる意志に曇りはないようです。
ヤーコンやビートの話題を出すと、興味があるとのことでした。
前者については種芋を譲る約束をしています。
年々インフラ整備が進み、大きなマンションが増えつつありますが、
まだまだ畑や水田の多い地元を離れられない理由が分かりました。
こういう人間同士のやり取りも面白いからです。
- 2017/06/20(火) 23:59:00|
- 菜園
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