少し前に母が検査を受けた時の結果を聞きに行きました。
私より少し若い女医さんが入院当時から母を診ています。
「息子さんですか?」
母が頷くと「そっくり!」と驚かれました。
少年期の私は、前髪を上げると額(ひたい)から鼻にかけては母に似たと思い、
それは父が亡くなった後、幼児期の私を抱き上げる父の写真を見るまで続きます。
その写真の中の父は、まるで私と同じ雰囲気でした。
中年太りの様子までなぞり、血は争えないものだと苦笑してからは、
むしろ私は母よりも父に似たのだろうと思うほど、瓜二つだったのです。
ところがそうして今日は母に似ていると云われます。
医師は私の父を知らないので母との共通点に驚いたまでですが……。
こうして日記にすると、ずいぶんバカなことを記していると痛感します。
私は父と母の子なのですから、どちらにも似ているのです。
幾つかの特徴を併せ持ち、一つであって一つでない。
そんな私の半分を形作る遺伝子の持ち主たる母は、
医師から「異常なし」を云い渡され、胸を撫で下ろしていました。
- 2017/04/25(火) 23:59:00|
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