空が白み始める前から雪が降っては止みを繰り返しております。
地元は雪が少なく、ドカ雪などは十年に一度くらいしかありません。
それゆえ冬は、雪が「降ることもある」という認識です。
こうして雪が降ることで地元で起こることと云えば、
せいぜい雪球を投げたり雪ダルマを作る子供が出る程度です。
路面が凍結することも少なく、対策した乗用車を何台か見るだけ。
雪害なしの水害もなしで、つくづく地元は平和だと感じます。
これが嵐の前の静けさなら、私が暮らした数十年は長すぎると思う。
そんな夜、コンビニに缶コーヒーを買いに行った時のこと、
ハッと店先で気づき、思わず腕時計の日付を確認しました。
本日のシフトを最後に就労を辞めると聞いていた青年が居たのです。
彼は大学へ通うため九州から来ていますが、地元に帰るとか。
「今日が最後?」
「はい、今日っす」
「最後の最後に雪とはね、ありゃあ路面も凍結してるよ」
「あははは、本当そうっすよ~」
彼と話すようになったのは、私の勘違いが発端です。
中学生時代の英語教師と同じ姓だったので尋ねたものの無関係で、
それから数ヵ月後、大学のために九州から来ていたと聞いています。
餞別も何もありませんが、彼にとっての短い"地元"として、
この土地は住み良いものだったでしょうか。
「じゃあ、どうか頑張って」
「はい、今までありがとうございます」
まずは帰り道で転ばないことを最初の祈りとしよう。
- 2017/01/14(土) 23:59:00|
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