第27緑化地区

フリーイラストレーター七片藍のブログ/第27緑化地区

いつでも冷静に

母を買い物に連れて行っていた道中で市役所に行く用事を思い出し、
そのまま買い物を続けてもらい、私だけ市役所へ行って用事を済ませ、
改めて母を迎えに行くため電話をすると「歩いて帰っている」とのこと。

実家まで2キロくらいあります。
膝が痛いと云っていたので無茶な距離を歩くのはやめるよう告げましたが、
「大丈夫だから」と返し、仕方なく母の足取りを追って走ることにしました。

合流できなかったので少し進んで停車し、そこから再び電話を入れると、
私が通った母校の校門前まで来たと返してきました。
そこから私が停車した場所まで徒歩で10分ほど。

のんびり待っていると、土手の花を摘みつつ母が向かって来ます。
ようやく車に乗せて実家に───

「えっ、待って」
「何よ」
「時計がない」
「えーっ……」

───帰れなくなりました。

外しておいた腕時計を道中で落としたらしく、来た道を引き返すことに。
花を摘んだあたりで探したものの見つからず、さらに道を引き返し、
本当に落としたのか私物を確認させると、もっとまずいことが発覚します。

「待って、携帯電話あるわよね?!」
「バッグの中じゃないの?」
「ない……鳴らしてみて」

鳴らない。
車内で鳴らないということは、時計と共に落としたか。
ちなみに腕時計は弟から貰ったものでした。

「ちょっと待って、校門の前で僕からの電話に出たよね?」
「そのはずだけど……自信がないわ」

校門前まで引き返し、そこからは歩いて捜索。
携帯電話で呼び出しつつ歩くと着信側ではバイブレータが起動するため、
呼び出し続ければ、いたずらにバッテリーを消耗させることになります。

完全に消耗させたら発見する確率が大きく下がる───これは避けたい。
そのため何度かに分けて呼び出すも、着信音は聴こえてきません。

自営業の母は15時から仕事で、この時点で14時半でした。
時間が迫っているため母は焦り始めます……これも避けたかった。
母は引き返すのをやめようとしません。

「どこまで歩く気なの! 時計はいいから携帯電話を優先するよ!」
「だって時計が……せっかく貰ったのに」
「時計の電池は大丈夫だろうけど、電話はバッテリーが切れたら探せなくなる!」
「でも」
「いいから乗りなさいって!」

母は焦ると私の意見が通りづらくなるのです。
なんとか説得し、二度目の電話(校門)から推測して場所を絞り込みました。

「僕の携帯で呼び出しながら、ここからは歩いて進んで」
「バッグに入れて歩いてただけなのに……」
「いいから! 花を摘んだあたりまで先回りするからね」

14時45分。
しばらく待っていると母がやって来たものの、私の携帯電話を使っていません。
こっちのバッテリーも消耗していたので、探せなくなることを心配したのでしょう。

「よこして、鳴らしてみるから」
「ここは探したわよ?」
「静かに」

───かすかに鳴った。
駆け寄ると、結局は最後に花を摘んだ場所で腕時計も落ちていました。
携帯電話がないことに気づいたのは、この場所を過ぎてからだったのが落とし穴です。

「あったあった、両方ある」
「本当?! あぁぁぁ良かったぁぁぁ……」

時計は一石二鳥でしたが、それも携帯電話を優先した結果というもの。

「あのね、僕の言葉は理性の象徴です。 胸に刻みなさい、今回ばかりは本当に」
「はい、すいません」

14時55分に仕事場へ到着。
小学生を学校に送り出す親の気分でしょうか、これは。

また就寝時間が下がる……。

  1. 2018/04/05(木) 00:00:00|
  2. 日常
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

七片 藍

Author:七片 藍
フリーイラストレーター

当ブログについて
:本家[ether]
:mixi[499935]

カレンダー

03 | 2018/04 | 05
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

カテゴリ

絵:執筆情報 (61)
ソーシャルゲーム系 (28)
TCG系 (13)
書籍系 (16)
絵:個人作品 (14)
トップ等 (10)
聖域 (1)
悪魔 (1)
神威 (1)
ほか (1)
日常 (2858)
創作 (71)
DIY (64)
菜園 (475)
疑問 (3)
ゲーム (26)
スポーツ (2)
探しもの (5)
生物 (38)
未分類 (2)
修理 (8)

検索フォーム

最新コメント

月別アーカイブ

QRコード

QR