最近の子供

先日の刈払機による除草作業で生じた刈草を処分することになりました。
実家が属する小さな自治会の全域で生じたもので、ゴミ袋にして70個あまり。

雑草は、それなりに水分を含んでいます。
枯れたものが殆どだったので大した重さではありませんでしたが、
ゴミ回収場までの数十メートルとは云え、70個もあると時間がかかります。

両手に6袋を持って移動し、中間点に置いて再び戻る。
すると近所の少年が手伝い始め、続いて遊び回っていた子供たちが集まりました。

「手伝ったほうがいいー?!」
「おっ? おう、やってくれるか?」

子供たちは、私が積み上げた中間点から一人一袋を持ってゴミ回収場へ。
そうして、あっと云う間に片付いてしまいました。

実は、この自治会は隣の自治会と折り合いが悪いのです。
と云うのは、あれこれ口出しが多く非常に高圧的なためでした。
どちらの管理地で生じたか不明なゴミを押し付けられたりもします。

しかし、その摩擦の狭間に居る子供だけは関係ありません。
隣の自治会に属していようと友達は友達ということなのでしょう。

「何をすべきか分かってるのが子供のほうとは、大人は顔負けですね」
「本当になぁ、いい子たちだよ」

会長は苦笑いするばかりでした。
思わぬ応援団に何か飲み物でも振舞ってやりたいところですが、
そうすると「餌付けするな」などと苦情を入れて来るのが隣の自治会。

作業後、せめて礼の一言だけでもと思い彼らのもとへ行きました。

「ありがとう、お陰で綺麗に片付きました」
「いえいえー」

大人のやりとりを見て憶えたのか社交辞令も弁えておられる。
最初に手伝ってくれた少年と互いの拳をコツンと当てて、
彼らに深く一礼して去ろうとすると、背後で一際大きな声がしました。

「楽しかったです!」

どの子の声か分かりませんでしたが、はっきりとそう聞こえました。
そうして彼らは「彼らの仕事」へと戻って行きます。

こんなに良い子じゃなかったよ、おじさんは。
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七片 藍

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