第27緑化地区

フリーイラストレーター七片藍のブログ/第27緑化地区

ふた昔

私は1999年・七夕のサイト設立から公開日記をつけており、
数年前にブログ化し、そのブログとは別に4年前から個人的な記録を始めましたが、
そもそもの動機としては、作品を更新できない期間の繋ぎを目的としたものでした。

これまでに続く二十代からの記録で最も古いものは1999/07/07。
以降に起こったことの大半は日記を読み返せば分かるのです。
私が継続している習慣の中で、自分にとって価値あるものの一つ。

先日、高校時代の友人と会う約束をしていました。
何人か居た級友のうち、ブログで過去に何度となく登場した友人ではなく、
「成人する前」に「一度だけ」会って話した私の古い友人。

この「一度だけ」とは、卒業後に私が手配して市外の母校前に集まり、
学生時代の放課後と同じように過ごした一日きりのことでした。

その彼が、数日前に私の実家へ電話を入れてきたのです。
卒業アルバムに載っていた電話番号が生きていたので、それを頼った様子。
アルバムに挟まれていた、私からの古い年賀状を見て連絡をとる気になったとか。

どうでしょうか。
20年も会っていないと「あぁ、うん」という感じになるか、
再会しても話題が合わないことを見越して、少し及び腰になりそうなものです。

しかし、この日の私は彼に詫びています。
ともかく会うことになって、集まったのは私と友人A、友人B。
Bが電話を寄越してきた友人です。

路に迷って一時間ほど遅刻して現われたことで三人が揃いました。
20年も会わないでいると互いに体型も変わり、正直、見れたもんじゃない。

Aの奢りで昼食となり腹を満たしている時、ふとBが云いました。

「以前、お前のアパートに行った時さ」
「は?」
「泊まったじゃんか。 部屋のこっち側に熱帯魚の水槽があって───」
「……なに? うちに泊まった? お前が?」

私が独り暮らしを始めたのは「成人した後」のことです。
部屋に熱帯魚水槽があったことも知っているということは、
彼と再会したのは一度だけではないことになる。

すると、私と同じ心境であったはずのAが古い記憶をたどり始めました。

「んー……あ、七片の部屋で雑魚寝した……っけ?」
「そう、したした、コタツで寝た」

AとBが知っているのに、私だけ記憶がない。
日記では───待てよ、日記だって?

「で、『熱帯魚かスゲーなぁ』って、俺も買おうってなったじゃん」

日記は、1999年以後の出来事しか記録されていない。
彼らが口にした出来事は、サイトを開設するより前のことです。

「あ、あ、あ~……待て待て、なんか思い出した」
「んあ?」
「ほとんど思い出せないけど、そうだ、うちに来てるな」
「だろー?」

それでも全体の1割しか記憶が掘り起こせない。
私がバイクの免許を取る前のようで、おそらく21歳の時がそれです。

「来てる、それだけは思い出せた……あぁ、これは詫びなきゃな」
「俺は憶えてるぞ?」
「すまん、本当にすまん」

再会することを少しでも迷った自分が情けなくなりました。
彼が20年前のことを憶えているのに、私はさっぱり忘れている。
今日まで思い出すことがなかった───たった一度さえ。

それから色々と話しました。
彼の持病の話、私と同じく父親を亡くした話、母親の介護の話。
20年も経って私に連絡をとったのは、気苦労を吐露したかったのもあるはず。

その後に移動して熱田神宮を参拝し、二人の友人が健やかであるよう祈りました。
あえて自分のことを祈らないのは、ここ数年で弟に倣った祈り方。

やはり、記録と記憶は大切です。
  1. 2017/05/04(木) 20:59:00|
  2. 日常
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

七片 藍

Author:七片 藍
フリーイラストレーター

当ブログについて
:本家[ether]
:mixi[499935]

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カテゴリ

絵:執筆情報 (59)
ソーシャルゲーム系 (28)
TCG系 (12)
書籍系 (15)
絵:個人作品 (14)
トップ等 (10)
聖域 (1)
悪魔 (1)
神威 (1)
ほか (1)
日常 (2604)
創作 (71)
DIY (41)
菜園 (378)
疑問 (3)
ゲーム (26)
スポーツ (2)
探しもの (4)
生物 (34)
未分類 (2)

検索フォーム

最新コメント

月別アーカイブ

QRコード

QR