第27緑化地区

フリーイラストレーター七片藍のブログ/第27緑化地区

非現実の牢獄

昼寝の最中、「数年前にタイムスリップする」という手の込んだ夢を見ました。
こうした空想めいた内容は意外と夢の中ですら扱われずにいたのですが、
何が原因だったのか、夢で母の仕事を手伝っていた私は自家用車の中に居ます。

車内での仕事という点からして既に家族の誰もが該当しません。
車窓にはカーテンがあり、ガラスの向こうは引っ越す前の実家から見える景色です。
それは古ぼけた写真のような色合いで、演出が凝っているのも"創作"を感じさせます。

周囲の変化に驚いた私は、とにかく「今は何年何月か」と知り合いに尋ねました。
横書きに刷られている新聞を見せられ、そこには2006年の四月とあります。
途端に、私は慄然としました。

「時間をさかのぼる」という事態は、色々な受け取り方があると思います。
大きな災害を避けるとか、これから起きることを利用して大金を手にするとか、
私の場合なら亡き父に会って話すことも可能になるわけです。

ところが私は「過去数年の出来事を誰とも共有できない」という点に深い孤独を感じ、
ふらふらと見覚えのある路地まで歩くと、何かを考えることすら億劫になっていました。

そして目覚めて冷静に考え「時間をさかのぼる夢」には種類があると気付きました。
一つは過去の環境に居ながらも許容できている夢。
もう一つは今回のように過去の環境へ放り出され、それを許容できない夢。

たとえば前者は、自分が学生時代に戻って教室にいる時などがそれです。
周囲には紛れもない当時の同級生が居るのに、自分の記憶は現在のまま。
あまつさえ授業を受けるつもりで、忘れ物の心配すらしています。

ところが後者は「現在ではない」と認識した上で絶望に囚われました。
夢には、内容を問わず都合よく納得させる力があるということでしょう。
架空の環境に深く落胆させられるとは、その絶対的な強制力に驚くばかりです。

一つ気になったのは、「これは夢だ」と気付いて目覚めることは過去に何度もあったのに、
「ここは現在ではない」と気付くことが、"夢から覚めるための条件"になっていないことです。
あるいは、その条件すら夢をみるたび自由に書き換えられているのか。

脳の中にある複数の錠前を、おもしろ半分に弄くられた気分でした。
  1. 2014/10/24(金) 21:43:02|
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