第27緑化地区

フリーイラストレーター七片藍のブログ/第27緑化地区

さらに遠く

皆さんメリークリスマス。
私のサンタは自宅上空を仰向けに……って、もういいわ。

この日は用事の消化ばかりで、いつも通りの日曜日でした。
と云うより、雪解け直後なので畑には行けないのも理由の一つです。

用事の途中、ホームセンターに寄った時のことでした。
私は十年くらい熱帯魚を飼っていた時期があり、
つい見たくなってペットコーナーを回ると───

「懐かしいわねぇ、レッドテールキャット居ないのかな」
「レッドテールは、今ちょっと入荷待ちですねぇ」
「居ないんだってさ」

───若い店員さんが母の言葉に応対したことで、
お喋りが始まって少し驚くことを聞きました。

インペリアル・ゼブラ・プレコ(Imperial zebra pleco)という魚がいます。
白黒の縞模様が特徴的な美しい魚で、発見当初は高額取引されましたが、
私が熱帯魚を飼っていた頃は数千円くらいまで安くなっていたような。

「あれも数年前にCITES-IIIに入りまして」
「え、うそ」
「入ったんですよ……」

私がCITES(サイテス)を知っていると判断され、話を続けてくれました。
CITESとは「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」で、
短く「ワシントン条約」とも云い換えられます。

この条約に抵触することで流通禁止の対象になったのだとか。
高くて買う気にはなれないけど、さりとて買えない金額ではなかったのに、
なぜそれが……と尋ねたところ、その理由も話していただけました。

まずは乱獲で生息数を減らしたこと、そこにダム開発で環境が悪くなり、
私が知らない間に絶滅寸前にまで至っていたとのことです。
それが数年前だと云うのだからビックリ。

なんだか急に熱帯魚の図鑑を読みたくなりました。

  1. 2022/12/25(日) 23:59:00|
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どうにかしたい

朝方までの雨が記憶違いに思えるほどの晴天となり、車内は50℃に迫ります。
ガラッと気圧が変わったせいか、私は副業の作業中に背筋が痛くなるし、
家族はポンと微熱が出たりして急な変化に追いついていません。

そして気温が上がることで一気に活気づくのが……蚊です。
玄関に近づくと───

「やぁやぁ、待ってました!」

───とばかりに熱烈な歓待を受けます。
えぇい、お前らの接待なんぞ誰が長居をするものか。

母の仕事場であり私の自宅は、母が花好きなこともあって緑が多い上、
裏手には小さな用水路が通っていて、もう藪蚊の温床になっています。

そこで、以前から気になっていることがありました。
ちょっとしたビオトープを利用して蚊を減らす方法です。
(「ビオトープ」……簡単に云うと生物が生息する場所)

庭先に、水面を開放した状態のメダカ水槽を作り、
幼虫であるボウフラを餌として食べてもらう───というもの。
蚊の産卵を止めるのではなく、羽化までに消えてもらうわけです。

ただし夏場の屋外水槽は苔が生え方が早いため、
そうすると苔も餌となってボウフラの減り方が遅いのだとか。

うぅむ、メダカか……。

  1. 2021/07/03(土) 22:42:44|
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「おうちかえる」

昨日のようにベランダに出ると、いつも通りスズメの鳴き声がして、
はいはい子育てを知らない邪魔な独身は消えますよ……と思い、
そうは云っても巣が気になるので見たところ───

「(おいぃぃぃぃぃ!)」

───巣の下にはスズメのフンや巣の材料が落ちたりしますが、
妙に大きいなと思ったら、巣の材料ではなくスズメのヒナでした。

まだ羽が生え揃っていません。
この日、ベランダの床は日照りで30℃に近い。
当然ながら放っておけば干からびて死にます。

まず最初に考えたことは……「素手で触れてはいけない」。
衛生的な問題を始めとして、ヒナに人間の匂いが付着する点です。
野生の世界では、人間が触れたと分かった時点で親に見放されることも。

大急ぎで修繕作業用の手袋を装着。
それから外に居た母に声を掛け、続いて脚立を用意。

巣は、屋根瓦と雨樋(あまどい)との隙間にあって見えません。
下からではヒナを戻しづらく、上からでは雨樋に落としてしまう。
脚立に乗り、お尻を押す感じで巣に導くと……潜り込んで行きました。

歓声のような兄弟ヒナの鳴き声と、泣きそうになる母。
この時に気づいたのは、後ろで鳴いている親鳥のさえずりでした。
かなり独特な濁った声で、恐らく私を威嚇しているのでしょう。

それが証拠に、私が急いで部屋に引っ込むと鳴き声は止みました。
ただし気になることがある。

・付着していた人間の匂いを嫌って、親鳥か兄弟に蹴落とされる?
・匂いの件で親鳥に疎まれ、給餌の対象から外される?
・兄弟に苛め抜かれて衰弱死。

……心配だけど、どうにも出来ない。
ヒナの数にもよるのでしょうが、スズメの給餌は一日に300回ほど。

道理でベランダに出るたび親鳥に出くわすはずです。
十数分後には給餌が再開され、数時間が経った今も問題なし。

───神様の思し召しに期待しよう。

  1. 2021/05/14(金) 18:37:01|
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「暑い? 気のせいでしょ」

副業の疲れを回復させてから本業を進めるべく、
早め(14時)に眠ったところ……暑くて目が覚めました。
室温が30℃に迫っているのを見て納得します。

真夏の屋根裏は人間が生活できないほどの温度に達します。
昨年で経験済みですが、早くも室内に影響を与え始めている。

そんな屋根の隙間に、スズメが巣を作って子育てをしております。
対面には、お隣さんの屋根でも別のスズメが巣を作っていました。
ヒナの鳴き声が聞こえて来る。

私がベランダに出ると、私の自宅側では親鳥が警戒心を高めます。
離れたところで私を見ていて、部屋に入るまで巣に戻らない。

一方、お隣さんのスズメは───

「こいつ(私)が巣を襲うには、ハシゴを使うか空でも飛ぶか、
 長物でも手にしていなければ気にする必要はあるまい」

───とでも考えているのか、
私が見ている目の前で巣に戻るし警戒した様子もない。

そんなことを思っていたら、自宅側のスズメが巣に戻りました。
私がジッと動かずに居たので、焦れたか安心するかしたのでしょう。

室内が30℃に届く熱い屋根でも、外気のため巣は暑くならない様子。
(季節的に)まだエアコンを点ける気にならない私にとっては、
むしろ彼らの方が理想的な環境かも知れません。

変な時間に起きちゃったし、仕事でもしてよう……。

  1. 2021/05/13(木) 18:57:06|
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狩り

妹の買い物に付き合って100円ショップから出ると、
不意に見知らぬ老年男性が話を振って来ました。
私の白髪頭が「そう見えた」のかも知れません。

「あいつがさ、さっき、そこのをね」
「?」

声を掛けられるまで、私は店先に居たカラスを目で追っていたのですが、
彼は路面に落ちているゴミをつつくでもなく去ろうともせず、
周囲を気にしながら距離を測っているように見えます。

男性の話が見えずにいると、指さす方向に自転車の荷台。
ようやく分かりました。

「そこから取って道に置いて、つついてたんだよ」

自転車の荷台に載っていた買い物袋を漁り、
そこからハンバーガーを取り出し、路上でつついていたのです。

「えー?」
「そう、そこから」

男性は車で去ってしまいましたが、まだカラスは近づかない。
どうやら私との距離が近いため"獲物"から距離をとった様子。
そうこうしていると妹が買い物を終えて出て来ました。

「なに?」
「ちょっと待て、こいつが……」
「カラス? あっ! あーあーあー……」

私が3歩ほど下がったせいなのか、説明する間もなく、
カラスはハンバーガーを咥えて飛び去りました。

「おお、持ってっちまった」
「えぇぇ? あれで飛べるの?!」

数十秒後、次いで店から出て来た女性が件の自転車へと近づいて行きます。
この後「買ったはずなのに入ってない」となるのも気の毒なので、
余計な世話と知りつつ声を掛けることにしました。

「あの」
「はい?」
「カラスが、その買い物袋を漁ってハンバーガーを持って行きました」

「……」
「ついさっき、目の前で」
「えっ、あれっ……ないみたい……ですけど、えぇぇぇ? 本当だ、ない……」

「あっははは」
「えぇぇ~? あの、ありがとうございます~」
「いえ、僕らは何も」

妹が居たので怪しまれずに済みました。
礼を云われてしまいましたが、見ていただけとは云えない。

一羽で食べきれる量とは思えないけど、彼にとっては御馳走だったことでしょう。

  1. 2021/04/27(火) 23:48:28|
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ナ~ゴ

今日は作業を休んで確定申告の集計を進めておりました。
昨年の転居により色々と買い替えたため、意外とお金が動いている。

そんな作業の中、息抜きにベランダへ出たりすると、
眼下の水路に沿って歩く猫の姿を見つけます。
隣家が放し飼いにしているのです。

名前を知らないので毛色から「サバシロ君」と呼んでいます。
とても人懐っこく、外で私がチチチ……と舌を鳴らすと振り向くだけですが、
指をカサカサと鳴らすや否や、ピンと尻尾を立てて足早に寄って来るのです。

そんな感じで一年が過ぎ、本日は倉庫の屋根に居るのを見ました。
2階ベランダから指を鳴らしてみたところ、迷わず大ジャンプ。
わざわざ遊びに来てくれました。

「やぁやぁ」
「(ゴロゴロ……)」

頭、うなじ、喉元、尻尾の付け根をくすぐられるのが好きらしい。
これが朝の話。

夕暮れ時にも見かけたので再び指を鳴らすと、今度はブロック塀に飛び乗り、
倉庫の屋根に移り、そこから大ジャンプ、とうとう2階ベランダまで。
どこに居ても上がって来るくらいには気を許しているようです。

「やぁやぁ」
「(ゴロゴロ……)」

近所には4匹の猫が居て、撫でられるのは2匹だけ。
サバシロ君と共に飼われているキジトラは気難しいようで、
1メートルくらい離れてゴロンと寝転がる程度。

引っ越してから、少し賑やかになっています。

  1. 2021/04/11(日) 19:34:37|
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返してぇ!

このところ、あるものが盗難に遭っています。
盗った者は賢く、機動性があり、そして必要に迫られている───カラス。

何を盗まれたかと云うと、ベランダの針金ハンガーです。
以前にも実家で被害が出ていますが、その比でない。
15本あったものが1本しかありません。

ベランダから見えるところ(高さ20メートルくらい?)に巣がありまして、
単眼鏡で見てみると……巣の材料の中に見慣れた形がある。
おそらくハンガーのフック部分です。

彼らが物干し竿に飛来したのを確認したのは一度だけ。
昨年の同時期に盗られなかったのは、私を警戒していたのでしょうか。

カラスは、建物への出入りを「数える」ことが出来るとも聞きます。
3人が建物に入るのを見た場合、2人が出て来ても警戒を解かないとか。
あるいは私がベランダに出ない時間帯を心得ているのかも。

クチバシを器用に使い、針金を解いて材料に適した形に加工もします。
こういう知能の高さから彼らを気に入ってはいるのですが……。

まぁ戻って来ないよね。

  1. 2021/03/14(日) 23:59:00|
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大敵

先月の20日に自宅の裏庭にある木を伐採したので、
それら剪定枝を市の処分場へ持って行き、全てが片付きました。

伐採後、裏庭で栽培していたシイタケの原木(「榾木(ほだぎ)」)を見たら、
片手で捻り潰せるほどに朽ちていたため撤去すると……虫の巣でした。
しかもシロアリです。

シロアリは蟻(アリ)ではなくゴキブリの一種だそうですが、
幸い家屋には移動していないようなので原木ごと熱湯をかけて駆虫。

その後、本物の蟻がシロアリの死骸を運ぶ様は悪趣味な冗談のようでした。

  1. 2020/07/05(日) 23:59:00|
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闇の中で

7月です。
結局、先月は色々ありすぎて何も描けませんでした。
あれこれ忙しい中、今日は実家と母の仕事場にあるゴミと本の処分。

そんな中、実家の玄関先にあったものが撤去されていたのが昨日の話。
それは玄関ドアの上に作られていた蜂らしき昆虫の巣です。
母は羽化が終わったものと思い込み削り取ってしまいました。

唾液と泥を混ぜ、せっせと作られた5匹分の巣。
私は巣作りの途中であったことを知っていて放置し、
先日も頭の高さで独特の音を立てながらの作業を見ています。

巣の残骸を見ると、奇妙なことに気づきます。
羽化が済んでいないのは当然として、残骸の中には別の生き物が多い。
しかも同じ種類……これは?

調べてみると、巣を作ったのはアメリカジガバチ。
残骸の中に混じっていたのはハナグモというクモの一種でした。

アメリカジガバチは、捕らえたハナグモを毒針で麻痺させ自由を奪い、
産卵とともに巣の中へ何匹かのハナグモを押し込みます。
クモは幼虫の餌になるわけですね。

幼虫は可能な限りハナグモが死なないように食べるので、
ハナグモは真っ暗で身動きが取れない状態で貪られることになります。

……気が狂いそう。
しかし彼らには彼らの世界があり、いたずらに干渉すべきではない。
母が巣を壊してしまった近くには、さらに10匹分の巣が作られていました。

手が届くほどに近い弱肉強食。

  1. 2020/07/01(水) 23:59:00|
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魚心あれば

妹が「扁桃腺の腫れ・痛みに効く」という命中の薬を持っていたので、
なんとか食事に困らない程度には喉の痛みが治まりました。
ただし母と妹によれば"続く"らしいです。

そんな本日、散歩中の母が用水路で水を撥ねるを聞いたそうで、
導水停止で低下した水位の中、フナが喘いでいると知らせてきました。

大きさは30cmが1匹、20cm前後が2匹。
なかなかの大きさなので持ち帰って飼いたいくらいです。
しかし小さな水槽しかないので、大きな川まで運んで放流。

この川では、魚は鯉やフナ、鳥類はカワセミを抱きます。
間もなく干上がる用水路よりは長生きできるでしょう。

放した途端にクルリと上流を向く姿は、まるでコンパスです。
なんだか自分も深呼吸をした気分になり、喉の痛みも忘れます。

達者でな。

  1. 2019/10/15(火) 23:59:00|
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小さき猛進

用地にミミズ腫れのようなものがありました。
螻蛄(ケラ)が潜り進んだ跡であろうと考えますが───

・歩く
・飛ぶ
・泳ぐ
・潜る(地中)

───という多機能さを誇る彼は、私が好きな昆虫の一つです。

手のひらの上に乗せ、ギュッと握りこんで閉じ込めたとしても、
僅かな隙間をこじ開けて必ず脱出を遂げる・・・・・・力強い。

数分の鍬使いでヘトヘトになっている場合じゃありません。

  1. 2019/10/06(日) 23:59:00|
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美味しいらしい

10月───今日から消費税10%。
それはそれとして本業からの帰り道、歩道に奇妙なものを発見しました。

何かと云うと、蟹(カニ)の死骸です。
大きいと思うかどうかは「どこで見つけたか」が影響するのか、
私は大きいと感じ、まして地元の歩道で見かけるなど異常と判断します。

体長は、脚を含めた横幅で表せば15cmくらいでしょうか。
これ以上に轢き潰されるのを見過ごすには忍びないので、
街路樹の根元に寄せて埋葬のかわりとします。

カニは山の中でも居ますが、近所の山では見たことがありません。
無事に車道を2本も横断したとは思えず、昨夜の雨が原因だったのか。
眠っていて気付きませんでしたが、短時間ながら激しい雨だった様子。

最初は雨よりも"落とし物"の可能性を考えました。
誰かが食用の小蟹を購入し、発泡スチロールの箱で持ち帰ったものの、
梱包が甘くて隙間から落ちたものが……という筋書き。

しかし、それも誤りであろうと思える理由が数時間後の電話です。

「用水路の水が引いてて、いっぱい魚が死んでるの」
「そこそこ雨が凄かったらしいけど、そうか導水停止だ……」
「あぁ! まだ生きてるのがいる!」
「そっちに行くから」

実家前の、幅2メートルに満たない農業用水路は暗渠化の途上です。
10月になると導水が止まり、濁りが迫って酸素が減ります。
下流へと落ち延びねば死んでしまうのです。

そうした理由から採集して移動させたりもしましたが、
それが早々に引っくり返って白い腹を見せているとは?

母のもとへ行くと、もはや水位は10cmもありません。
既に一匹の魚を捕獲してバケツの中───しかし元気がない。
手のひらに収まる小魚の無残な姿が、数メートル間隔に点在します。

体長20cmを超えるフナが1匹、10cm程度も1匹、アブラハヤらしき2匹、
それぞれ助けるため掬い上げた後、"彼"を見つけました。

「……カニだよ、あれ」
「えぇ?!」

この用水路でカニを見るのは初めてで、驚くくらいには珍しい。
赤みがなくグレーに近い色で、大きさは朝に見たものと同じくらい。
一目で同じ種類なのではと判断しました。

下流では大きな川に繋がっているので、そこまで自転車で運んで全て放流。
導水さえ止まっていなければ放っておいても下って行ったことでしょうが、
ここまで水位が下がり、まして死骸が増える傾向では間に合いません。

朝に死骸を見て、昼に生きている姿を見るとは。
やはり雨と導水停止が理由でしょうか。

ちなみに、モクズガニという名前らしいです。

  1. 2019/10/01(火) 23:59:00|
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かの有名な

7月末に「ニイニイゼミを見つけた」と書きましたが、
今度は、地元では初めてかも知れない種類の鳴き声がしました。

環境庁が発行している「身近な生きもの調査('95年)」によると、
"それ"の分布には地元が(ギリギリ)含まれていないようで、
少なくとも私は十数年前にさかのぼっても聞いたことがない。

しかし本日、夏の終わりを告げるツクツクボウシの鳴き声に混じって───

<<ミーンミーンミーン>>
「……え? ミンミンゼミが鳴いてない?」
「あら本当、あぁ懐かしい」

───ミンミンゼミの鳴き声が聞こえたのです。

そう、私はミンミンゼミの鳴き声を殆ど聞いたことがありません。
専らテレビや動画、何らかの音声によって聞いてばかりだったのです。
セミというと、アブラゼミかツクツクボウシが「分かりやすい夏」でした。

母は故郷である九州で子供時代に聞いていることでしょうが、
人生の99%を地元で過ごしている私は、例外には敏感なのです。
まさか昨年、それ以上前から鳴いていたのだろうか。

クマゼミといいニイニイゼミの復活といい、何か起こるのかしら。

  1. 2019/09/06(金) 19:14:46|
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水色眼鏡

実家で使っていたスチール製の本棚2つを解体しました。
これは母の仕事用でしたが私が引き継ぐことになったのです。
もともとは知り合いの古本屋で使われていた代物でした。

ほかに自宅でまとめた私物を運び出し、今日の作業は終了。
(この時期に)体力を使う用事は副業と並行できないので、
少々本業を後ろ倒しにしても進めたいところです。

そんな本日の夜、玄関先のコンクリート通路にトンボが居ました。
暑さで弱っているのかと思ったものの、ひっくり返ってはいない。
ちょんと突付くと僅かに動きます。

他の住人が気づかずに踏みつけてしまいかねないので、
そこらに放そうとしたところ、勢いよく飛び立って闇に消えました。

なんだ、元気じゃないか。
その後にコンビニで用事を済ませ帰宅して過ごしていると、
不意に翅音が聞こえ、左耳の後ろに何かが飛びつき戦慄しました。

てっきり壁を這っていた"あいつ"が滑空して来たものと思い、
思わず払ったのですが……ガサッと乾いた音で、そして大きい。
なんと、数十分前に放したトンボでした。

20190812.jpg

シオカラトンボ。
カマキリに並び、私が好きな昆虫はトンボです。
シオカラトンボは涼しげな体色が魅力的でございます。

しかし容易く捕獲できるくらいには弱っている……寿命だろうか。
せっかくの珍客なので撮影し、その後に玄関から放ったのですが、
夜であるせいか瞬く間に玄関先の壁に留まり、再び動かなくなりました。

水を飲むだろうかと思い、外へ出て指先に水滴を作ってみたところ、
しゃかしゃかと前脚を動かして口元に水を運んでいるように見えます。
アパートは夜通し通路灯が明るいので、少し歩いて雑草に留まらせてやりました。

明けて早朝に行ってみると、彼の姿はない。
無事に朝を迎えたろうか。

調べて知りましたが、シオカラトンボの分布って広いのですねぇ。

  1. 2019/08/12(月) 23:59:00|
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「これはダメ、あれは良し」

副業からの帰り道では幾つか水田を通り過ぎます。
この時期になると水場の近くでは鮮やかな(しかし不気味な)物体があり、
ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の卵は離れていても目立ちます。

数日前、あぜ道を歩くカラスの姿を見ました。
身を乗り出して、田んぼの中に居る昆虫か魚でも食べているのでしょうが、
彼の足元にはジャンボタニシの卵があり、ちょっと見入りました。

この卵には毒があります。
彼の目に留まるだろうか……と注目すると、無視。
やはり食べ物として認識されていない様子。

ジャンボタニシは日本において侵略的外来種に数えられる生物ですが、
一方でアメリカザリガニも同じく侵略的外来種です。

そんな本日、またカラスを見ました。
田んぼから飛び立ったと思うと、あぜ道に着地し───

「(あ、それは食べるんだ)」

───捕獲したばかりの元気なアメリカザリガニを突付いていました。
同じ外来種であっても、彼は「食べられないもの」を知っています。

たくましいなぁ。

  1. 2019/06/13(木) 23:59:00|
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カラスの勝手

仕事だけの一日でした。
雨の予報は半日くらい遅くなり、夜になってから降り出しています。
出勤はカッパを着なきゃならんのか……面倒くさい。

そんな本日、昼間にベランダでカサカサ音がしていたため、
カーテンを開くと大きな影が動いたのでギョッとしました。
食べ物を探して可燃ごみ袋を裂いていたカラスです。

ゴミ出しの日を忘れて先週末から置きっぱなし。
とうとうベランダの中にまで侵入するようになったか……。
子猫やスズメが入ったことはありましたが、カラスとは。

彼らは頭がいいので、今日のことを憶えたことでしょう。
そして、私のベランダでは食料がある可能性が低いことも。

そうして買い物から帰る途中にもゴミ回収場でカラスを見つけ、
引き裂いた袋からポテトチップを数枚ほど咥えていました。
彼らにとってはご馳走になるのだろうか。

こういう強かさがあるので、カラスを嫌いになれません。

  1. 2019/05/20(月) 23:59:00|
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「いただき!」

副業での作業中、現場仲間の知人から告げられました。

「あんたのお袋さん家、ベランダでハンガーを盗んでる奴が居たぞ」
「えっ?」

この人は、もともと母の仕事で関わっていた人です。
副業の現場で母の知人であると分かり、とても良くしてもらっています。
この人が居なければ、とっくに副業を辞めてしまったかも知れない。

そんな人の云うことだから、それなりに確信があっての発言であるはず。

「昨日くるっと自転車で走ってたら、ちょうど通りかかってよう。
 サーッと入ってくから様子を見てたんだ。
 ハンガーは、ハリガネで出来たやつな」
「ふんふん」

実家は、隣の自治体にいる老婆から長年の嫌がらせを受けています。
真っ先に疑ったものの、これまで人目につく手段で何かされたことはない。
大抵は根も葉もない噂を立てられ、事後に誰かの口から聞くことばかりです。

「で、バサッと逃げた先で器用にハリガネをほどいてやがった」
「……」
「カラスが」
「は?」

逃げた先は近所の美容院で、その屋根でハリガネを弄んでいたようです。
巣作りに利用できそうな形に整形してから山へ飛び去ったとか。
カラスって本当に知能が高い。

思わず現場にて二人で大笑いしてしまい、同じ調子で母に話したところ、
目を丸くしてベランダへ行き、「たしかに減ってる!」と叫びました。

云われてみれば、10年くらい前にも驚いたことがありました。
1メートルほどの枝をくわえ、重そうに低空飛行しながら飛ぶカラス。
枝は接地していたので「くわえて飛ぶ」と云うより引きずる感じ。

ゴミ捨て場で食料を調達し、利用できれば人間すら欺く。
そんな彼らが、私は嫌いになれません。

  1. 2019/04/05(金) 23:59:00|
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鬼の捨て子

昨夜のこと、実家の天井あたりに見慣れない物体を見つけました。

「……あれって蓑虫(ミノムシ)?」
「あぁ、移動したのね」

花壇か畑から摘んで来た花について来たそうです。
水をかけて死なせてしまわないよう、場所を変えたとのことですが、
いつの間にか天井まで移動し、動く気配もない。

この猛暑ですし、熱気がこもりやすい室内です。
あのまま死なれても困るので、外の植木に留まらせました。

現在、ミノムシは外来種の寄生虫(オオミノガヤドリバエ)が天敵で、
ミノムシが食べる葉っぱに産卵し、その結果として体内に寄生されるとか。
絶滅が危ぶまれるほど激減しているそうです。

そうして本日に確認すると、木を登って移動していました。
死ななくて良かったと安堵した反面、寄生虫にさらされる環境でもあります。
さりとて繁殖も可能となったわけですから、どちらが良かったのか。

ミノムシのメスは一生を蓑(みの)の中で過ごすそうですが、
こうして外へ連れ出したのがオスなのかメスなのかは分かりません。

メスのフェロモンは数百メートル先のオスでも呼び寄せるので、
それを考えれば外に出して良かったと考えるべきなのかな。
ちなみに蓑の材料は、細い枯れ枝と(我が家の)ホコリみたいです。

どうか生き延びてくれ。

  1. 2018/08/27(月) 23:59:00|
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線上

隣室の玄関前でセミが引っくり返っていました。
死んだものと思ったら僅かに脚を動かし、もがいています。
摘み上げると「ギギッ」と鳴いて羽ばたいたので、空へ放り投げました。

数時間後、帰宅すると同じ場所でセミが引っくり返っています。
よもや同じセミとは思えませんが、やっぱり僅かに脚を動かしている。
しかし今度は摘み上げても鳴かない。

いよいよ彼の命が尽きるのかと思い、草むらへ運ぶことにしたところ、
急に飛び立って近くの電柱に留まりました。

こうして、よく生き物が死ぬ寸前あるいは死んだ後に出くわします。
数日前はタヌキが車に轢かれていたため死体を道路脇に寄せましたし、
今日も同じく猫と思しきものを発見しています。

ある人から「看取ってほしい人の近くで死ぬのでは」と云われ、
そのことを母に話すと、昔は私と同じように発見することが多かったとのこと。
その上で、そうした性質が私に代替わりしたのかも───と云います。

とくに足元ばかりを見ながら歩いているわけでもないし、
今日の猫にしても出先で車内から見えたものでした。

たしかに草むらや道路脇に移動させることは多いですが、
これは近所のお寺に住んでいた庵主さんから云われたこともあり、
「隠してあげるだけでいい」との言葉から続けているだけのことです。

動物の死に関わる人間なら同じ動物には避けられそうなものですが、
犬や猫には好かれるので、彼らに嫌われているわけでもない様子。

最近は近所の黒猫が2匹になっていました。
お願いだから事故で死んだりしてくれるなよ。

老衰はともかく、酷い有様を見るのはそれなりに辛い。

  1. 2018/08/04(土) 23:59:00|
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駆除成功

太陽が怒り狂ったような暑さでした。
ベランダで手すりに触ると火傷しそう……いつまで続くのか。

そんな炎天下でも水棲生物でありながら水中へと逃げられない生物がいます。
半月前に副業への道中で見つけた、外来種であるジャンボタニシの卵塊です。
農家の方が苗を食害されないよう採取・処分しています。

水棲生物ゆえ、水のないところに捨てれば繁殖を阻めると思いがちですが、
ジャンボタニシの卵は水中でなく空気中から酸素を得て孵化するらしく、
繁殖をやめさせるには水に浸けたほうが良いそうです。

そのため畦道に捨てられた卵塊が気になっていましたが、
コンクリートの上に捨てられたものは念入りに踏み潰されており、
用水路の草むらに捨てられていたものは除草作業で散り散りになった様子。

後者は跡形もなく消えてしまっています。
どちらも孵化することなく駆除されたようです。

それにしても、前者は踏み潰されて半月以上が経過しても色が変わりません。
鮮やかなピンク色はペンキのようにコンクリート上で残ったまま。
全く雨が降らないので洗い流されることもない。

人間ですら健やかな生活を送るには条件が多すぎる季節……夏。

  1. 2018/08/02(木) 23:59:00|
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灼熱

ぬるい微風で昼間の暑さが移動してくれない夜です。

本日は、あらかじめ副業の戦力が半分になることが分かっていたため、
先週のうちに報告しておいたところ、社員に早朝出勤してもらえました。
おかげで大した残業にもならずに済んでいます。

そんな副業の帰りしな、道端で蠢くものを見つけました。
おりしも熱を吸い始めた地べたに、のたうつ1匹のミミズ。
にわか雨の後でもないのに、どこから這い出てきたのか。

こういうのを放っておけない性分なので自転車を引き返して拾い上げ、
どこも乾いた土しかないため日陰を探して放しておきました。
あの場所なら3時間くらいは日差しを避けられるはず。

私は紫外線を浴びすぎるとアレルギー症状が出てしまいます。
そしてミミズの体色は"肉"という感じなので、身につまされるのです。

彼が命を繋げたかどうかは神様の思し召し。

  1. 2018/07/16(月) 23:59:00|
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逃げ場なし

7月も半分くらいが終わりました。
今日は非常に暑く、熱されたガラスに車のエアコンも歯が立たず、
車内に篭った熱気を逃がそうにも、車外が暑すぎて大差がない始末です。

そんな本日の午前中に畑の除草作業で刈払い機を使った時のこと、
やにわに母が小さく叫び、するりと蛇が逃げ隠れるのを見たと云いました。
その後は刈り進んでも見つかりませんでしたが、母は蛇が大の苦手。

その2時間後が冒頭の猛暑であったわけですが、
蛇がどこへ逃げたのか、逃げた先で無事だったのか気になります。

ちなみに除草作業は中止になりました。
あんなに暑くては作業中に倒れてしまう。

半日でいいから曇ってくれないかなぁ。

  1. 2018/07/14(土) 23:59:00|
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うじゃうじゃ

私の地元は人口が多いものの中途半端な田舎です。
畑や水田に縫い通った用水路の導水が始まってから夏にかけての間、
その水面から数十センチの高さに、鮮やかなピンク色の物体を見かけます。

大抵は用水路の壁や、植物の茎に付着する形で残っており、
周囲の景色に似合わない色であるためか、妙に毒々しい印象を受けます。
実際に毒性があるそうで、それを知るとますます気味が悪い。

これはジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の卵です。
稲を食害するため侵略的外来種の一つに数えられているとか。

昨日の朝、副業への道中で見たのは大量の卵塊でした。
水田の管理者が卵を除去し、草むらに捨てていたようです。

一方ではコンクリート上に塗り広げたような卵。
こちらは掻き集めた卵を踏み潰し、さらに日光で乾燥させたかったのか。

以前にも調べましたが、うろ覚えだったので調べ直してみたところ、
後者はともかく前者は孵化してしまうのではないかな、と思っています。
ジャンボタニシの卵は水中で孵化できないそうなのです。

と云うことは、むしろ水に浸けたほうが良いのでしょう。
あれだけ大量の卵が一気に孵化したら……。

2週間後が怖い。

  1. 2018/07/13(金) 23:59:00|
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住み良い水作り

先日に安価な水槽を買い、母の仕事場にあるものと換装することになり、
ついてはタナゴ水槽が少し大きくなるので立ち上げを始めました。
立ち上げとは水槽を魚が飼える状態にすることです。

魚は鰓(えら)呼吸をするため、水は人間で云えば空気のようなもので、
水の汚れは大気の汚染と同じことであり、急な汚染は死に繋がります。
そして水槽と濾過器の容積が彼らを生かす水量の全てです。

よって、水が多ければ水質の安定期間が長くなり汚染も遅くなるため、
水槽の大型化や濾過性能の向上は、魚の生命維持に大きく貢献します。

水質を悪化させる要素が色々ある中で、厄介なのは餌の食べ残しです。
魚が掃除することはないので、残った餌は水の中で傷み、腐敗します。

これを回収しバクテリアで分解するのが濾過器の役割であるわけですが、
小型の濾過器は水流が弱く、水槽の隅々までは回収してくれません。
水槽内の水を循環させるには適した大きさの濾過器が必要です。

しかし大型の濾過器は給排水の水量が多く、これも場合によりけり。
小さな水槽に濾過性能の高い大型の濾過器を投入してしまうと、
極端に表現すれば「洗濯機のような激しい水流」となります。

これでは魚が泳ぎ疲れ、給水部に吸い寄せられて死んでしまう。
餌やりを除いて放置できる水槽は実現が難しいわけですね。

ひとまず今日のところは水合わせ。
換装前の水質から激変させてしまうとショック死を引き起こすので、
新しい水を滴下し、一晩かけて環境に慣れてもらいます。

こうして慣れさせても死んでしまうことがあって油断できない。
寒くなってきたので白点病も気になるし……。

とりあえず深呼吸はしやすくしたぞ、どうか頑張ってくれ。

  1. 2017/11/21(火) 22:24:33|
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生き延びるということ

午後から雨が降るとの予報は、21時過ぎから静かに始まりました。
よって本日は見回りのみで作業なし。

ところで母の仕事場は用水路沿いにあって、水路には小魚も居るのですが、
導水量が減ったことで少ない水に行き場を失いかけています。
やがては腹を擦らんばかりとなり人知れず消えるのです。

この水路の健全性は限定的で、その理由は導水量の変化にあります。

古い戸建住宅からの生活廃水も流れ込んでいるものの、
夏季は水田向けに導水が増えるため毒性も薄まるわけです。
しかし導水停止後の水質は劣悪で、近づくとドブの匂いがするほど。

一方、母は仕事場でタナゴとメダカとミナミヌマエビを飼っており、
タナゴとメダカについては知り合いにいただいたもので、
エビは干上がる前の用水路からすくい上げたものです。

それでも病気や原因不明の突然死が相次いで数を減らし、
助けるつもりで昨年に引き上げたヨシノボリは半年で全滅しました。

「助けても死ぬのを見ちゃうとねぇ……」
「ここで泳がせても死ぬわけだけど」

そんな本日、また水路に小魚が群れを作っていました。
薄く油膜が張った水面下で直径5メートルくらいの範囲しか移動できず、
離れたところに真っ白な死骸が沈み、環境の悪さを物語っています。

さらに離れたところで群れからはぐれた一匹が泳いでおり、
背びれから尾びれにかけて白く変色し、これは壊死と思われます。
寄生虫などの外傷から感染でもしたのか、きっと長くはないでしょう。

すくい上げて僅かながらも長生きさせてやるのが良いのか。
運良く生きながらえたエビは強健で世代交代までしています。

その前に、現状の水槽を大きくしてやらないと無理かな。
  1. 2017/10/13(金) 23:59:00|
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よそでやって

妹の買い物に車を出すことになって駐車場で後進させた時、
屋根の上に居たらしき蝶(たぶんツマグロヒョウモン)が前方に横滑りし、
スーッと運転席側のフロントガラスを駆け下りるように落ちてきたのですが……。

一匹ではなく番(つがい)で、交尾中でした。
ちょうどワイパーのあたりで動かなくなっています。

なんとなく嘆息が出て除けたくなったもののワイパーを動かすと死なせてしまう気がして、
すでに車道へ出る直前でもあったため、そのまま走り出すことにしました。
彼らにとっては脅威の世界でしょう。

時速20……30……40……50km。
強風はブルブルと羽を揺らし、それでも全く飛ばされる気配がない。
駐車場から数百メートルの地点で、ようやく彼らは別々の方向へ飛び去りました。

これが人間だったら最高に面白─いや発進前に警察を呼ぶか。

  1. 2017/09/06(水) 00:00:00|
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初夏の羽ばたき

幾つか夏野菜の苗を植えました。
サトイモの種芋が少ないと分かり用地が広くなったので、
手狭になりがちな苗の間隔を拡げて管理しやすいよう整えて完了。

菜園には、以前アゲハチョウの幼虫を提供した古参の方が来ていました。

「こないだの虫よう」
「虫?」
「蝶のやつ」
「あぁ、はいはい」

「上手く成虫になったぞ!」
「そうですか、良かった良かった」
「翌日には蛹(サナギ)になってたからな」
「そんなに早く?!」

発見した時には糸で体を固定していなかったので捕獲しましたが、
すでに前蛹(蛹になるため動き回るのをやめる時期)の手前だったようです。

お孫さんも無事に観察できたようで、何よりでした。
  1. 2017/06/06(火) 23:59:00|
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混濁する住み分け

昨日の昼過ぎ、自宅玄関の近くで奇妙な昆虫を見つけました。
一見しただけでカメムシの類であることは明白でしたが、大きい。
子供時代に見た、どのカメムシよりも大きいのです。

撮影して調べてみたところ、彼の名はキマダラカメムシ。
カナブンよりも少し小さい程度で、体は平べったい。
野菜につく害虫としてのカメムシと比すれば大型にあたります。

もともと東南アジアからの外来種で、日本では沖縄や九州の分布だそうですが、
徐々に版図を拡げ、現在では中部地方を超えて北上し東京でも見られるとか。
クマゼミと同じような感じなのかな。

この大きさのカメムシが野菜に群がったら……あぁ、それは嫌だ。
十数匹のハナムグリがトウモロコシを食害する様ですらギョッとするのに。

───と思ったら、食性は畑の作物に関係ないようなので安心しました。
  1. 2017/05/12(金) 23:59:00|
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呼びかける声

今日は県外へ繰り出して大きな種苗店へ行きました。
花好きな母は毎日でも通いたい所でしょうが、なかなかそうも行きません。

私は過去にパキラを育てていたことがあります。
近所のホームセンターで購入した高さ500mmくらいの三本立てを編みこんだ鉢で、
根元を白カビにやられて枯れるまでの数年間、散らかった部屋の留守番役でした。

夏場にベランダの日差しに当てると葉が分厚くなって不恰好になるとか、
気温が10℃を下回ると枯れるため部屋の中で冬越しすると、
今度は葉がセロハンみたいに薄くなるとか。

そんなことも忘れて何度か種苗店にも足を運び、畑に興味が移った今、
たまたま店内で見つけた懐かしい名前に気がかりになって、
性懲りもなく250円の鉢を買ってしまいました。

良くない買い方だと分かっていても、まだ小さく綺麗なパキラを見た時、
バカみたいな話ですが「買いなさい」と云われた気がしたのです。

ちょっとそれを信じてみよう。
  1. 2017/05/06(土) 23:59:00|
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100もない

雨を見越して畑で作業をしておりましたが、降らないままでした。
本日は北海道ジャガイモの種芋9個を仕込んでいます。

すでにジャガイモは十分な(むしろ必要以上の)量を植えていますが、
母が知り合いからいただいたので急きょ用地を確保しました。
時期的には彼岸を過ぎているし育ってくれるかどうか。

それはともかく、夜になってから足元に落ちていた紙切れを見た時、
その下にチラチラと揺れるものが見え「もうそんな時期か」と思ったら、
音や振動に鈍感な点が気になりました。

"あいつ"なら、とっくに逃げているはず。
そう思って紙切れをどけると、期待した姿とは異なるものが居ました。

(ムカデか!)

冗談じゃない、眠っている間に毒顎で噛まれでもしたら災難です。
しかし70mmほどの体長は意外と素早く、すぐに紙切れの下へ潜り込みました。
その紙切れごと踏みつけると、涼しい顔をして隣にあった雑誌の下へ。

さらに雑誌ごと踏みつけても逃げ回り、あっと云う間に家具の影へと消えました。
ここで捕獲して逃がすことを考えなかったのは、噛まれる可能性があったからです。

これじゃ、おちおち眠れない。
そう思いつつも数時間後に日記を書いていると───

(うおぉ!)

───キーボードの向こう側から、まさかの再登場でした。
ペンタブレットを横断して机から落下し、コンビニ袋の中へ。
しめた……これなら殺さずに済む。

ただ、彼は袋の内側をも平気で這い上がって来ます。
適当に袋を揺らして袋の底へ落としながら玄関を出て、草むらで解放。

長いこと同じアパートで暮らしていますが、ムカデの侵入は初めてでした。
  1. 2017/04/21(金) 23:59:00|
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